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【売上アップ5原則】商品単価を上げる方法(第5法則)

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どうも吉原です。
今月は年の一度のだんじり祭りがありまして、何年ぶりやろうというぐらいに、久しぶりに完走しました。当初は、走れるかどうかも分かりませんでしたが、やっぱり、人間は好きなことであれば、出来るものですね。また、筋肉痛もなく、非常に体が強くなったのかなと思います。さぁ、来年に向けてまた準備がはじまります。

さて、私のブログでは皆様の売上向上のヒントになればということで、 マーケティング関連の記事を投稿しております。

前回までは、売上アップの法則(売上5原則)第4法則「買上げ点数の増加」についてお伝えしました。

売上5原則とは…

  1. 新規顧客獲得
  2. 流出顧客の防止
  3. 購買頻度の向上
  4. 買上げ点数の増加
  5. 商品単価の向上

の5つのことであり、売上を上げるには、この5つしかないというものです。

今日は、売上5原則の最後であります第5法則の「商品単価の向上」についてお伝えしたいと思います。

売上アップ5原則「商品単価の向上」

販売物には原価があり、それらを販売するためのコストが当然かかってきます。
本体のモノ自体の価格以上の価値をいかに与えるか、が価値向上のポイントになります。

1. 情緒的ベネフィットの向上①

高級品ほど「感情」の割合が高い

食事を例にとると、機能的ベネフィットは「栄養」です。情緒的ベネフィットは、家族との食事であれば「団らん」、恋人との食事であれば「ロマンティックな時間」でしょう。同じものでも、人によって、また訴求の仕方によって解釈が異なります。

情緒的ベネフィットが、機能的ベネフィットを違う点は、「感情は数字では計測できない」ということです。機能的ベネフィットしかない商売では、必ずといっていいほど価格競争になります。機能に差がなく感情にも影響を与えないとすれば、残るは価格しかないというわけです。牛丼の価格競争などがいい例です。

情緒的ベネフィットのある商品のメリットは、「これでなければダメ」という指名買いになるので、価格に対する抵抗が低くなるということです。

国産大手自動車メーカーTOYOTAの名車クラウンではこのようなコピーがあります。

「いつかはクラウン」(1987年)

クラウンは「いつか偉くなったら乗りたい」と憧れる車であることを訴求しています。

このようにその他ブランド品でもよくある例です。
ルイ・ヴィトンのバックは、機能的な価値は物を入れて運べることです。しかし、ただ入れ物に数十万円も払うのは、「ヴィトンを持っている私はイケてる」という感情も買っています。つまり、機能だけでなくステータスや名誉といった感情も同時に買っています。人間は、自分をよく見せるためであれば、お金に糸目をつけません。

2. 情緒的ベネフィットを向上する②

顧客にとっての価値をもう一度考える

価値=ブランドではありません。
消費者の理解あってのブランドであり、価値でなのです。
そのため商品に対する価値の見出しは何度も熟考を重ねることが必須となります。

  • 名誉・権威
    「ルイ・ヴィトンは高級品。だから、ヴィトンを使っている私も高級。」「ベンツやセルシオは高級車のシンボル。だからそれに乗っている私も高級な人間。」というように、人間は商品の権威を自分に取り込みます。
  • 優越感
    洋書や英字新聞を小脇に抱えて歩いていると、ちょっと誇らしげに感じる時があります。「自分は英語ができる」というのを暗黙のうちに主張しているわけです。
  • 特別扱い
    自分だけ特別扱いしてもらえれば嬉しいはずです。飛行機のファーストクラスでは、「○○様、お飲み物は何にしますか?」と名前で呼びかけてもらえるらしいですが、それは特別扱いされることの効果を航空会社がよく知っているからです。
  • 楽しさ
    BMWのキャッチコピーは、「駆け抜ける歓び」。運転する楽しさや気持ちよさです。さらに「運転する楽しさを味わえるBMWに乗っているカッコイイ私」ということです。
  • 上品さ
    ネクタイの販売店では、ネクタイを売る時の殺し文句は「こちらのネクタイが上品ですよ」だそうです。これも、「上品なネクタイを買う上品な私が好き」と思わせるテクニックです。
  • デザインを良くする
    ほぼすべての商品・サービスにおいて、デザイン性を非常に重視する顧客層がいます。たとえば、デザイナーズマンション、スポーツカー、iPhoneなど。
  • 限定感
    限定品には、ファンが飛びつきます。ブランドバックがその典型です。

商品の特長や癖を分解することによって、この商品がどう見られ、どのように認知されているかをより具体的に理解することが可能になります。

価値の高さを伝える

機能的ベネフィット・情緒的ベネフィットが高くても、それが顧客に伝わっていなければ、価値を感じていただけず、単価を上げても受け入れてもらえません。高い価値をあることの裏付けを伝える必要があります

こだわりの素材・製法を伝える

こだわりの素材・製法を使っているなら、きっちり伝えます。人気テレビ番組であった「どっちの料理ショー」では、手間暇かけて作った素材の良さを丁寧に伝え、料理の価値を上げています。スターバックスでは、焙煎のこだわりなどを店頭ツールなどで伝えています。

証拠を見せる

価値を証明する証拠を見せることも重要です。たとえば、一万匹に数匹しか捕れない、超美味・超高価な鮭、鮭児(けいじ)。偽物が出回る危険防止に、羅臼漁協は、本物の証に、金属製の「タグ」をつけています。「タグ」でいえば、日本海のブランドガニもそうです。また、ペットの血統書なども価値の証拠です。

今の消費者は甘くない

低価格の商品に無理やり価値をつけようとしても、長期的には反発を招きます。口先だけでごまかせるほど、今の消費者は甘くありません。商品の品質を上げることも当然重要です。

3. プライスゾーンの引き上げ

コントラスト効果

人間は、最初の提示額と次の提示額との変化に、敏感に反応します。比較によって同じ値段のものが高く感じたり、安く感じたりします。
プライスゾーンをどう感じさせるか、に重点をおき価値にメリハリをつけることも重要な施策となります。

寿司店の場合で「上にぎり 3,000円」「並にぎり 2,000円」とこの2つのメニューしかないとします。
すると、プライスゾーンは2,000円~3,000円で、3,000円の上にぎりは高く感じます。
しかし、そこに4,000円の「特上にぎり」を加えれば、3,000円の上にぎりは相対的に安く感じられます。

こうしてプライスゾーンが、2,000円~4,000円に上がると、それに応じて客単価も2つの理由で上がります。

  1. 4,000円の特上を頼む人が出てくること。
  2. 2,000円の「並」を頼むはずの人が、「コントラスト効果」で3,000円の上を頼むようになること。

いくら特上が高いとしても、中には付加価値の高い商品を頼む人が必ずいます。つまり、高価格商品による利益だけでなく、全体の客単価まで引き上げてくれるという効果が期待できます。

4. 顧客に免罪符を与える

顧客に免罪符を発行する

最近の健康志向を反映してか、カロリーを抑えた商品が人気です。

たとえば、ビール好きにとっては、「カロリーは気になるけど、やっぱりビールは飲みたい」と考えるものです。そのような人には低カロリービールは魅力です。
値段の高いもの、体に悪そうなもの、娯楽モノ、特に必要ないけれど欲しいものなどを買うときに、人間はこころのどこかで罪悪感を感じています。もし売り手側で「免罪符(大義名分)」を与えれば、安心して購入していただけます。

免罪符は高額商品に特に有効

これは商品としての魅力はたかいものの、買うのには何らかの抵抗がある場合に有効な手段です。

例として、宝飾や時計などの装飾品、自動車、体に負担がかかる嗜好品などがあげられます。
特に、価格の高い商品の場合は、買うべきかどうかを最後まで悩むものです。しかし、免罪符を発行してあげれば、その迷いを止めスムーズな購買へと導くことができます。また、価格感応度が鈍くなるので、より高額な商品を買う確率が高まります。

「誰かのため」になる免罪符を探す

 顧客が自分で言い訳を探さなくてもいいように、セールストークやPOPなどで、貴社から免罪符を与えてあげます。

その効果的な対象になるのが「家族」です。「家族のため」というのは強力なキーワードです。また、「自分のため」ということもキーワードとしてあげられます。特に不況下では、高級品をかうことは贅沢だという罪悪感が伴いますが、「頑張った自分へのご褒美」が免罪符になるのです。

まとめ

高額商品を買うときは、「こんな高いものを買ってしまっていいのだろうか」という罪悪感がつきまといます。
たとえば、30万円のロレックスを買う場合、躊躇しますよね。しかし、そこで100万円以上のロレックスがあると、30万円のロレックスが安く感じられ、買う抵抗感が下がり、「こんな高いものがあるのなら、30万円のものを買ってもいいだろう」と思うようになるのです。

つまり、高価格商品を加えることで、購買に対する抵抗感が減ります。
また、ブランド力が高まることもメリットです。高額商品を売っているということで、信頼度や企業イメージが向上することは多いこともあります。

商品の優位性がより明確に見えるように、さまざまな角度のネガティブ要素を垣間見せる感覚がベターかもしれませんね。

▼バックナンバー
新規顧客の獲得Ⅰ(第1法則)
新規顧客の獲得Ⅱ(第1法則)
新規顧客の獲得Ⅲ(第1法則)
新規顧客の獲得Ⅳ(第1法則)
流出顧客の防止Ⅰ(第2法則)
流出顧客の防止Ⅱ(第2法則)
購買頻度の向上(第3法則)
買上げ点数の増加(第4法則)
商品単価の向上(第5法則)

※「売上5原則」は、コンサルタントの佐藤義典氏が提唱しているモノで、これらの記事は氏の数冊の書籍から抜粋した内容になっております

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