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WEB制作の価格の決まり方。見積もり方法と確認すべき4つのポイント

WEB制作の価格の決まり方。見積もり方法と確認すべき4つのポイントWEBサイトの開発やリニューアルをする際に、一番気になるのは「価格」でしょう。

WEB制作会社に見積もりを依頼すると、数十万円から百万円程度の差が出るケースもあります。そこで、なぜこれだけの違いが生まれるのか、どういった基準で選べばいいのか分からない、と感じるWEB担当者の声はよく聞かれます。

WEB制作の見積には様々な要素が絡んでいます。一番安い見積もりをもらったからと言って、安易に制作会社を選んでしまうと、後々追加の費用が発生したり、希望通りの成果物が得られなかったりといったトラブルにつながりかねません。

ここでは、WEB制作の価格の決まり方から、見積もり時に注意すべき点を詳しく解説していきます。

WEB制作の価格の決まり方。見積もり方法と確認すべき4つのポイント

WEB制作費用の相場はない

大前提として、WEB制作の費用には相場がありません。インターネットで検索してみると相場についての情報が出てきますが、これはあくまでデザインやコーディングといった、WEB制作に必要な最低限の費用を元に算出されたものになります。

なぜWEB制作費用の相場は決まっていないのでしょうか。
この理由は、WEBサイトの目的、規模、必要機能、納期、制作体制などの要素によって、WEBサイトの開発に必要な条件は大きく異なり、一概には言えないからです。

そのため、WEB制作費用を知るためには「どのような目的のWEBサイトを、どのような仕様でいつまでに制作する必要があるか」といった条件を正確に洗い出した上で、WEB制作会社に見積もりを取るしかありません。

しかし、仕様を決めた上で見積もりを依頼した場合でも、WEB制作会社によって提示額が大きく異なるケースがあります。この違いは、会社によって価格の決め方が異なり、WEBサイトをどのように構築していくかという判断も異なることから生じているのです。

WEB制作の見積もり方法と確認すべき4つのポイント

では、WEB制作で見積もりを依頼する際には、どのような点に注意すべきなのでしょうか。

確認すべきポイントは、「見積もり価格を決定する要素」「見積もり方法の違い」「見積もりの内訳」「見積もりで考慮すべきこと」の4つがあげられます。

ここからは、それぞれのポイントについて具体的に見ていきましょう。

1.WEB制作の見積もり価格を決定する3つの要素

WEB制作の見積もり価格は、主に3つの要素を元にして決まります。これらの要素を正しく把握することで、見積もり内容を理解しやすくなります。

1-1.制作体制

見積もり価格に最も大きく影響するのが、WEB制作会社の制作体制です。体制には「外注体制」と「内製体制」の2種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

外注体制とは、ディレクションをWEB制作会社が行い、実際の制作は社外の協力会社やフリーランスに発注する体制のこと。プロジェクトの要件によって最適なメンバーをアサインできるため、対応範囲を広げられるのがメリットです。

一方で、外注費とマージンが多めに上乗せされるケースが多いので、見積もり価格は高めに設定される傾向にあります。また、WEB制作会社をはさんで外注先とコミュニケーションをとることになるため、正確な情報を伝えなければ思った成果物にならない可能性もあります。

内製体制とは、ディレクションから制作までWEB制作会社の社員が全て行う体制のこと。比較的価格交渉もしやすく、修正にも柔軟に対応してもらえるケースが多いです。

一方、制作は社内のスタッフが行うことになるのでスキルが固定されており、提案やアウトプットの幅は狭まりやすいというデメリットがあります。

WEB制作の規模や予算感に応じて、適した体制のWEB制作会社を選定することが重要になります。

1-2.プランニングの精度

プランニングの精度も見積もり価格に大きな影響を与えます。

「20ページ分のWEBサイトを作りたい」という要望と、「資料請求を目的とした20ページ分の企業ホームページを制作し、CMSを導入してオウンドメディアとIR情報を自社で運用していきたい」という要望があったとしましょう。前者のようにざっくりとした見積もり依頼だと、システム開発の仕様に幅が出すぎてしまうため、正確な見積もりは期待できません。後者のように要件やサイトのイメージを詳しく伝えることで、理想に近い成果物に対する見積もりをもらうことができます。

その他にも、ホームページに掲載する原稿は新規で作成するのか、新たに作成するのか。その場合、発注側が作成するのか、制作側が作成するのか、といった役割分担のプランニングによっても価格は変動します。

画像についても、プロのカメラマンが撮影する場合と画像素材(レンタルポジ)を使用する場合、フリー素材を使用する場合、発注者側で撮影する場合で、金額は大きく変わってきます。

見積もりの段階で、どのようなWEBサイトを制作し、そのためには何が必要なのかを具体的に洗い出すことで、精度の高い見積もりになるのです。

WEBサイトのリニューアルを成功させるRFP(提案依頼書)作成のコツ・方法。
https://www.unionnet.jp/knowledge/how-to-rfp/
1-3.制作内容の計算方法

規模の小さいWEB制作であれば、1ページ当たりのデザインとコーディング・開発費用という単価で見積もり金額が算出されます。

しかし、開発期間が数か月に渡るような長期案件であれば、プロジェクトに携わる人材のリソースをその期間分確保しなければなりません。そのため、どれだけの人数がどれだけの期間作業するかによって見積もり価格を決めることになります。

これを工数と言い、1人日(1人あたりの1日の人件費)や1人月(1人あたりの1か月の人件費)といった単位で表します。

次は、これらの単価について詳しく解説していきます。

2.WEB制作には2種類の見積もり方法がある

前述した通り、WEB制作には2種類の単価の算出方法があります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解し、より適したWEB制作会社を選定することが大切です。

2-1.ページ単価

小規模のWEBサイトを制作する場合は、ページ単価の見積もりであることが多いです。
WEBプロモーションで使用する1枚もののランディングページや、レストランや美容院などの情報を公開するWEBサイトのように、更新頻度が少なくページ数が少ないもののイメージです。

ページ単価の見積もりでは、デザイン費用やコーディング費用の単価とページ数をかけて算出します。それに加えて、ディレクション費用や画像素材費用などが発生する場合もあります。基本的には低価格で、短期間の納期でも対応可能である傾向です。

シンプルで分かりやすい見積もり方法ですが、逆に言うと、制作側は決められた範囲内での作業しか担当しないということになります。「最初はこう言っていたけど、やっぱりこの機能にして」といった要望には対応することができません。機能変更や修正に関しては、別途見積もりをとり追加で費用を支払うことになります。

WEB制作会社によって得意なデザインやコーディングは異なるので、制作実績などを元に判断することで、理想的な成果物に仕上がるでしょう。

2-2.工数単価

大規模なWEB開発やシステムリニューアルといった案件は、工数単価の見積もりになることが多いです。
ECサイトや求人情報サイトのように、コンバージョンが発生する動的かつ大規模なサイトのイメージです。

工数単価の見積もりでは、工程や職種ごとに作業時間を算出し、それらにかかる工数を元にして価格を決めることになります。制作者側のルールによって記載される内容が異なるので、不透明で分かりづらいという印象を受けるでしょう。

しかし、大規模なWEB制作になると不確定要素が多く、見積もり段階で業務内容を正確に洗い出すことは極めて困難です。そのため、工程や職種ごとの工数を記載することで、制作時に発生しうる不確定要素にも対応するという意味も含まれているのです。

不確定要素が多い状態では、WEB制作会社はあらゆるリスクや可能性を考慮して、工数に余裕を持たせた見積書を提出することになります。そのため、想定以上に高い金額が提示される可能性があります。

そこで重要になるのが、見積もり段階でできる限り細かい仕様を確定しておき、発注者側と制作者側の認識の齟齬をなくしておくことです。WEB制作会社に提案書を作成してもらったり、事前ミーティングを行うことで認識をすり合わせたりといったように、最善を尽くしていきましょう。

3.WEB制作で発生する費用の内訳

WEB制作の見積もりには、様々な項目に対する工数や費用が記載されています。ここでは代表的な5つの項目について解説いたしますので、それぞれの内容を理解し、見積もりを正しく判断できるようにしておきましょう。

3-1.ディレクション費用

WEBディレクターの稼働対価がディレクション費用です。

WEBディレクターはプロジェクトの進行管理をする人材で、プロジェクトのプランニング、仕様策定、発注者側との連絡窓口、ミーティングへの参加、デザイナーやプログラマへの作業指示、スケジュール管理といったように、仕事内容は多岐に渡ります。

実際にWEBサイトを制作する訳ではないので、WEBディレクターは必要ないと思われるかもしれませんが、このポジションを用意していなければプロジェクトは破綻します。

まず、希望のWEBサイトにするためには、何をしなければいけないのかが分からないままで、デザイナーやプログラマが作業に着手できません。ざっくりとした要望だけを元に開発を進めれば、目的を達成しないちぐはぐな成果物となってしまいます。そして、スケジュール管理ができないので、納期が大幅に遅れてしまう可能性が高まります。

WEBディレクターの役割は、開発規模が大きくなればなるほど重要になり、ディレクション費用は制作費用の10%~30%で計上されることが一般的です。

ディレクション費用が高いと判断し、値引き交渉をしてしまうと、WEBディレクターがプロジェクトに関わる時間が短くなって、成果物のクオリティが下がってしまう可能性もあるので注意してください。

3-2.デザイン制作費用

WEBデザイナーの稼働対価がデザイン制作費用です。

WEBサイトの画面構成を策定したり、サイト全体のデザインを作成したり、ロゴやボタンのデザインを作成したりなど、作業の幅は広いです。

WEBデザインは、サイトの印象を決める一番の要素です。どれだけ素晴らしい情報が掲載されていても、デザインが見づらかったりカッコ悪かったりすると、誰もアクセスしてくれなくなってしまいます。金額だけで判断するのではなく、理想の成果物が出来上がるかを重視して判断しましょう。

デザインは、WEBデザイナーによって得意とするテイストが大きく異なります。コンペを依頼したり制作実績を比較したりして、WEBサイトの目的を果たすために最適なデザインが作れる制作会社を選ぶようにしましょう。

3-3.フロントエンド開発費用

WEBデザイナーやプログラマの稼働対価が、フロントエンド開発費用です。

フロントエンドとは、ユーザーがブラウザ上で目にする画面のこと。WEBデザイナーが制作したデザインを、HTMLやcss、java scriptを用いてWEBページに仕上げていきます。

IEやChromeなどのブラウザや、そのバージョンによって、正しく動かすための実装方法が異なります。そのため、対象ブラウザやバージョンが多くなればなるほど難易度が高まり、費用が上がることになります。

Google Analyticsなどアクセス解析ツールで、ユーザーのブラウザやバージョンのシェア率を確認し、どのブラウザに対応すべきかを判断することで、費用対効果の高い投資をすることができます。

3-4.バックエンド開発費用

プログラマやシステムエンジニアの稼働対価が、バックエンド開発費用です。

バックエンドとは、WEBシステムを動かすための処理を行うプログラミングのこと。PHPやC言語などのプログラミング言語を用いて、正しく動くWEBサイトを構築していきます。

もう少しイメージしやすい例をあげましょう。ECサイトで買い物ができるのは、バックエンドで開発しているからです。フロントエンドだけだと、商品の画像や説明だけが表示されたカタログのような状態です。バックエンドの開発があるからこそ、買い物カートに商品を入れて、クレジットカード情報を入力し、購入することができるようになるのです。

実装したい機能が増えれば増えるほど見積もりは高くなるので、本当に必要な要件を厳選していかなければなりません。また、同じ機能でも実装方法は複数存在する場合があるので、費用を抑えたい場合はWEBディレクターやシステムエンジニアに相談し、代案を提示してもらうとよいでしょう。

3-5.ブラウザ検証費用

完成したWEBサイトが、ブラウザ上で正しく動くかどうかを確認するための費用が、ブラウザ検証費用です。

ブラウザ検証で発覚したバグは、改めて修正することになります。バグの修正はよほどのことがない限り、追加費用はとられません。

Chromeでは正しく表示されるのに、IEでは表示崩れが起きてしまっている、ということがWEB制作において多々あります。表示崩れが生じていたり、正しく動作しなかったりすれば、作成したWEBサイトが意味をなさなくなってしまいます。そのため、検証期間と修正期間はあらかじめ余裕を持ってスケジュールに入れておくべきです。

4.WEB制作の見積もり時に考慮しておくべき2つのポイント

WEB制作では、制作会社にすべて任せっきりという訳にはいきません。発注側が責任を持って関り、協力して進行していくことで、はじめてクオリティの高い成果物が出来上がるのです。

WEB制作の見積もりでは、制作費用のことばかりに目が行きがちですが、次の2点も考慮して進めていくようにしましょう。

4-1.WEB制作にまつわる社内作業量

規模の大きな開発になるほど、発注者側の社内作業量も増大します。ゼロから大規模なサイトを開発したり、フルリニューアルしたりといった場合は、担当者は数か月間その案件につきっきりになるでしょう。また、原稿や写真を発注者側で用意する場合は、それらの対応も必要になるでしょう。

他にも、サイトURLを名刺やカタログに印刷する印刷コストや、リニューアル後の運用コストやランニングコストも必要になる可能性があります。

このように、WEB制作することによりどれだけの影響が発生するか、それに対応できるリソースや予算は確保できるか、といったことを事前に考慮しておく必要があります。

4-2.サーバや開発環境の適応性

新規でサーバを取得しWEB開発する場合は問題ありませんが、既存のWEBサイトをリニューアルする場合はいくつか注意しておかなければなりません。

CMSやツールを導入したいと考えた場合、サーバが推奨環境ではないことで導入できない、といったことが生じ得ます。制作会社にはサーバの種類を正確に伝えておくことで、導入時のトラブルを防ぐことができます。

また、既存のWEBサイトがどのプログラミング言語を使用しているかによって、開発環境が変わってきます。前回作成してもらった制作会社とは別の会社に依頼する場合は、どの言語を使用しているかも合わせて伝えるようにしましょう。

まとめ

WEBサイトの価格は、様々な要素を元にして決まることが分かっていただけたかと思います。
見積もりではできる限り要件を詳細につめておき、制作会社との認識の齟齬を減らすことで、正確な費用を算出してもらえるようになります。
また、開発内容によって選ぶべき制作会社は異なってきます。制作会社ごとに強みや弱みがありますので、制作体制や実績などから総合的に判断し、選定するようにしましょう。
そして、WEB制作には見えないコストが発生することも忘れてはいけません。発生しうる社内作業を考慮し、人的リソースと予算をおさえておくことでトラブルを防げます。

企業の目標を達成し、売上向上に貢献することになるWEBサイト。制作会社と協力し合って、いいサイトに仕上げていきましょう!

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