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【初心者向け】知ってるつもりにならない!抑えておきたい「ビジネスフレームワーク」

皆さんは仕事の中で、「ビジネスフレームワーク」を活用できていますか。ビジネスフレームワークを使うと思考を整理できますが、上手く活用できていない方も多くいらっしゃいます。

そこで今回は初心者向けにビジネスフレームワークとは何か、そしてそのメリットや、代表的なビジネスフレームワークを10個厳選してご紹介していきます。この記事を最後まで見れば、仕事でビジネスフレームワークの意味を理解して使えるようになります。

ビジネスフレームワークとは

ビジネスフレームワークとは、ビジネス(仕事で)使える思考のフレームワーク(枠組み)のことを指します。

ビジネスではさまざまな課題が発生します。ビジネスフレームワークを使えば、課題を冷静に整理して分析、戦略立案などに役立てられます。

ただしビジネスフレームワークの定義は広いので、さまざまな種類が存在します。そのため自分の仕事や業務場面に合ったビジネスフレームワークを選択することが、思考を上手く整理して仕事に活かすためのポイントになります。

ちなみにソフトウェア開発時も、フレームワークと呼ばれるあらかじめ用意された基本プログラムを活用して開発時間を短縮したりします。このようにさまざまな分野でフレームワークという言葉は活用されています。

ビジネスフレームワークを学習する3つのメリット

ビジネスフレームワークを学習して活用できるようになると、次のようなメリットがあります。

1. 課題を冷静に整理して分析できる

先ほども触れましたが、ビジネスではさまざまな課題が発生します。例えば「自社商品やサービスの売上が思ったより伸びていない」や、「自分たちがどの市場を対象にして、商品やサービスを投下すればよいか分からない」などが考えられます。この際自力で課題を整理しようとしても、内容がまとまらずに頓挫してしまう可能性もあります。

ビジネスフレームワークでは、ビジネスで発生する課題をプロセスに分けて整理していきます。そのため課題をビジネスフレームワークの項目に当てはめ、プロセス通りに思考を進めていけば、自ずとどんなところに課題の原因があるか、そして解決方法は何か、などが見えてきます。

このように課題を冷静に整理し、分析してその先に活かせるのがビジネスフレームワークのメリットです。

2. 思考の時間が短縮され、共有も簡単になる

一から自分でビジネスの課題を解決しようとすると、不要な情報まで入ってしまったりして時間がかかる場合も多いです。ビジネスフレームワークを使えば必要な情報だけをまとめて結果をアウトプットできるので、効率よく思考できるようになります。結果思考にかかる時間も短縮されます。

そしてビジネスフレームワークをもとに課題を社内メンバーに考えてもらえば、同じ枠組みで思考するので情報共有もしやすく、思考結果の比較なども簡単になります。

3. 状況に応じてさまざまなタイプを利用できる

ビジネスフレームワークには実にさまざまな種類があります。Webマーケティングに関するビジネスフレームワークだけでなく、社内評価に関するフレームワーク、業務遂行で使えるフレームワークなど、場面に応じて使うべきフレームワークは変わってきます。

そしてビジネスフレームワークの内容をしっかり理解した上で組み合わせたりできれば、さらに思考作業が価値あるものになります。

代表的ビジネスフレームワーク10選

ここからは代表的なビジネスフレームワークを10選、ご紹介していきます。分かりやすく内容や使うときのポイントをまとめているので、ぜひ実際の仕事で使えるようになってください。

1. PDCAサイクル

「PDCAサイクル」は、最も代表的なビジネスフレームワークの一つです。「Plan(計画立て)」、「Do(実行)」、「Check(結果のチェック)」、「Action(改善点の洗い出し)」の4プロセスに分かれています。

まずは計画を立て目標を設定し、それを実行してフィードバックを取得します。そしてフィードバックをもとに結果がどうなったかチェックを行い、チェック内容をもとに改善点を洗い出し、次にどうすれば成功するのかを考えて再びPlanプロセスに戻り、改善案をもとに計画を立てます。

このようにPDCAサイクルではP、D、C、Aの4つのプロセスを絶えず回すことで、よりよい効果が期待できます。また繰り返して回すなどの性質から、長期的なスパンで運用するのが前提となっています。

例えば自社の商品に対して売上目標を前年度比20%と設定し、実際に販売してみて結果をまとめます。そしてそこで売上が前年度比15%であれば「売り方に問題がある」、「ターゲットユーザーに問題がある」などの改善点をもとにまた新たな計画を立て、目標達成を実現させます。また前年度比が25%であれば目標を達成していますが、その場合はまた新しい目標を立てて、その実現へ向けてPDCAサイクルを回していきます。

2. OODAループ

「OODAループ」は、時代の移り変わりが激しい現代で注目されているビジネスフレームワークです。アメリカ空軍のエースパイロットが編み出しただけあり、素早い状況判断などに向いているビジネスフレームワークになっています。

OODAループでは、思考のプロセスを「Observe(観察)」、「Orient(方向付け)」、「Decide(決心)」、「Act(実行)」の4つに分けます。

まずその場の状況を冷静に分析して、必要な情報を収集します。次に情報をもとに、取るべき行動をいくつか立てます。素早く行動しないといけないので、多くても3個程度に絞っておいた方が無難です。

そして最善であると思われる行動1つ選んで実行し、結果を見ます。もちろん選んだ行動が思ったような結果にならない場合もあります。その場合はまた観察に戻り、再びどんな行動をとるべきか決めていきます。

決定した内容をもとに長期的なスパンで計画を進めていくPDCAサイクルと違って、OODAではあくまで現場主体で状況を分析し、素早く最善な判断を行うのが基本となります。ですからイレギュラーな状況でPDCAサイクルが上手く回らない場面でも、OODAループならばその場その場で最適な判断が下せます。

「今の時代はPDCAサイクルは古い。OODAループを使って業務を回すべきだ」という方もいらっしゃいますが、これは同じように輪の形でプロセスを繰り返す類似点だけを捉えた誤解です。どちらにも得手・不得手があるので、使い分けや組み合わせが重要です。

3. 3C分析

3C分析は、Webマーケティングで市場分析を行うためのビジネスフレームワークです。自社の現状を「Customer(顧客)」、「Competitor(競合他社)」、「Company(自社)」の3つのCに分けて分析していきます。

Customerでは、顧客や市場の属性について分析を行います。

顧客の分析は、自社の顧客情報やアンケートなどで調査します。そして顧客の性別や年齢、購入する商品などをまとめていきます。

市場のデータについては、日本政府や地方自治体などが調査結果をインターネットで公表しています。また調査会社も独自で細かい調査データを出しているので、信頼できるデータを中心に市場規模や、商圏人口などをまとめます。

Competitorでは、自社のライバルとなる企業の傾向を分析します。

業界全体がどんなコンセプトの商品を売り出す傾向が多いのかや各社の市場シェア、マーケティング戦略などを調査し、まとめていきます。同業他社ではないがコンセプトが同じでターゲットユーザーが被っている、同業他社で特性も似ているなど、ジャンルに分けながら整理していきましょう。

CompanyではCustomerやCompetiorなどで得た情報も参考にしながら、自社の状況を把握していきます。

自社がどんな技術を持っていて、現状どれほど売上があるか、そして社員やお金のリソース量がどのくらいあるかなどをまとめていきます。そして自社の強みと弱みを把握していきます。

4. SWOT分析

SWOT分析は、内部要因である「Strength(強み)」、「Weakness(弱み)」、そして外部要因である「Opportunity(機会)」、「Threat(脅威)」を比較しながら、課題の洗い出しや戦略立案などを行えるようにするビジネスフレームワークです。3C分析で集めたデータを活用する際にも使われます。

Strengthでは自社のブランド力や技術力、人材などをもとに自社の強みを分析します。対してWeaknessでは競合他社に対して自社は広報や商品数などで負けているなど、自社の弱みを分析していきます。こういった要因は自社に関することなので、内部要因となります。

対してOpportunityでは社会情勢などをもとに、自社に有利となるような市場変化などを分析していきます。そしてThreatでは自社にとってよくない市場環境の変化や競合他社の動きなど、自社の脅威となるような要因を分析していきます。こういった要因は自社の外部環境で発生するものなので、外部要因となります。

各項目を比較しながら分析すれば、課題点や立てるべき戦略が明確になってくるはずです。

5. AIDMA

AIDMAは、消費者心理をプロセス化して理解するために使われます。

AIDMAでは、消費者の購買行動を「Attention(注意)」、「Interest(関心)」、「Desire(欲求)」、「Memory(記憶)」、「Action(行動)」の5つに分けます。

Attentionでは、まず消費者が商品を認知する段階です。そしてInterestでは口コミなどを通して、消費者が認知した商品に興味を持ちます。

次にDesireでは、消費者が興味を持った商品を欲しいという願望を抱きます。Desireの後はMemoryになり、欲しい商品が記憶に残ります。最後にActionでは、Memoryした商品を消費者が購入するために行動し、実際に入手します。

企業ではAIDMAを活用して、消費者にどんな戦略を取って各プロセスを達成し、最終的に購買へつなげるかを効率よく考えらえます。

6. AISAS

AIDMAは、インターネットの浸透により合わない場面も出てきました。そこで登場したのが「AISAS」です。AISASは消費者の行動心理を「Attention(注意)」、「Interest(興味)」、「Search(検索)」、「Action(行動)」、「Share(シェア)」という5つのプロセスに分けます。

AttentionとInterestの基本的な流れはWebを中心にしているところ以外は、AIDMAとそんなに変わりありません。そしてSearchでは、消費者がSNSや検索エンジンなどインターネットを通じて、興味を持った商品を調べます。Action部分もAIDMAと似ています。そして最後にShare段階では消費者が購入した商品のよい評判をSNSなどで拡散します。

現在はWebを通してマーケティング戦略を取るパターンが業種によらず一般的なので、これを読んでいる皆さんはAIDMAよりAISASの方が使い勝手がよいかもしれません。

ちなみにAIDMAやAISASのような消費者行動心理理解用のビジネスフレームワークは派生がたくさんあり、商品の比較や検討をプロセスに入れた「AISCEAS」、SNSを前提に置いた「SIPS」などが利用できます。

企業では業種や販売形態などに応じて、適した消費者行動心理フレームワークを採用する必要があります。

7. MECE

「MECE」は、情報を漏れなく、ダブりなく集めて整理するためのビジネスフレームワークです。「Mutually(相互に)」、「Exclusive(被ることなく)」、「Collectively(全体的に)」、「Exhaustive(漏れもない)」という意味が込められています。

分析対象から情報を抜き出すとき、被っている情報があったり、抜けていて不足している情報が出てきたしまったりするのはよくあることです。分析においてそのような状況が起こると無駄な分析時間がかかったり、正確な分析ができなくなってしまうなどの問題が起こります。MECEを使えば、効率よく正確な分析が行えます。

例えば売上を分析するときは、コンバージョン数や平均購入単価などを把握します。そしてコンバージョン数は新規訪問者やリピーター、平均購入単価は売れた商品や商品ごとの購入単価などで構成されています。

この際MECEを使えばコンバージョン数を考えるときに再訪数を抜かしていたり、平均購入単価を考えるときに同じ商品を数えたりするミスを防げます。

8. STP分析

STP分析は、3C分析と同じように市場分析を行うときに使うビジネスフレームワークです。「Segmentation(市場を分ける)」、「Targeting(市場の選定及び決定)」、「Positioningポジショニング(自社の立ち位置をはっきりさせる)」の3つのプロセスをもとに市場分析を行います。

Segmentationでは、市場を属性によって区切っていきます。例えば性別や年齢、趣味・趣向、職業、気候や行動パターンなど、さまざまな指標で区切りをつけていきます。

そしてSegmentationで細分化した市場の中から、Targetingで自社が狙うべき市場を決定します。複数の市場を狙う、一つの市場に絞るなど、企業戦略によってTargetingする市場は変わってきます。

最後にPositioningでは、自社が各市場でどういう立ち位置にあるかを分析します。各市場にどのくらい競合他社がいるか、そして競合他社に対して自社にはどんな強みがあるかなどをまとめていきます。Positioningを行うことで、自社がどの市場で勝ち筋があるかなどを明確にできます。

9. MBO

「MBO」は、社内の人事評価などに使われるビジネスフレームワークです。正式名称は「Management By Objective(目標管理制度)」と言います。

MBOでは自社の各社員にそれぞれ達成可能な目標を設定してもらい、それを上司といっしょに管理しながら実現へと業務を進めていきます。社員が自ら目標を設定するのでモチベーションが上がりやすく、自分で考えて行動するスキルも身につきます。

日本では人事評価のために使われがちなMBOですが、本来は社員のモチベーションを上げ、成果が上がるような仕事環境を作り出す目的で作られたビジネスフレームワークです。「社員のモチベーションが上がらない」などの課題に直面したときは、ぜひ取り入れてみてください。

10. OKR

「OKR」は社内全体で目標達成を行うためのビジネスフレームワークです。「Objectives and Key Results(目標とそれに関係して達成すべき具体的な成果指標)」の略で、「Google」など大手企業も採用しています。

まず社内全体で達成したい大きな目標を決め、それを達成したか判断するための指標を作っていきます。この際目標はデータで計測できないものでも構いません。また達成できるかできないかに関わらないので、一見達成が無理そうな内容も設定できます。

これはOKRが人事評価などを目的とせず、「社内一丸となって目標を達成できる環境を作る」のがコンセプトだからです。「社内部署ごとに目標がバラバラで、自社全体の成果になかなかつながらない」という課題があるときは、OKRを使えば解決できるかもしれません。

まとめ

今回は初心者向けに、ビジネスフレームワークを覚えるメリットや、代表的なビジネスフレームワークを10個ご紹介してきました。

ビジネスフレームワークはたくさんあります。その中から状況に応じて適切なものを選び、目標を達成できるようにするのがポイントです。またビジネスフレームワーク同士は組み合わせも可能なので、「STP分析で必要な情報を、MECEを使いながらまとめていく」といった使い方もできます。

ぜひビジネスフレームワークを活用して、自社の課題を解決できるようになってくださいね。

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